【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード《ごあいさつ》

地域づくり部会

北浦街道 お宝エピソード《ごあいさつ》

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.01《北浦街道の起点》

北浦街道 お宝エピソード No.01《北浦街道の起点》

亀山八幡宮の鳥居の左側に、山陽道の起終点を示す道標とも言うべき重厚な碑が建っています。
これは、明治11年9月、唐戸渡し場の新築を記念して建立されました。
山陽道の起終点というのは、九州の西海道へ(海峡の渡し場)とつながる交通の要衝であったことを意味します。
その後、国道の拡張工事などにより位置が変わり、現在地に落ち着いたのは昭和29年のことです。 

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.02《山陽道の起点・終点》

北浦街道 お宝エピソード No.02《山陽道の起点・終点》

元の山陽道は、観音崎町・永福寺下に一里塚がありました。
江戸時代、下関から萩に行く赤間関街道が３つありました。
１つは、東側、→吉田→秋吉→萩と進む中道筋、１つは、小月→西市→俵山→萩と中央を進む北道筋、もう１つが、唐戸→貴船→垢田→川棚→萩と西側を進む「北浦街道」です。
のちに唐戸に九州への渡海の関所(堂崎の渡し)があったことから、亀山八幡宮の下に「山陽道」碑ができました。 

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.03《下関市道路元標》

北浦街道 お宝エピソード No.03《下関市道路元標》

市役所の北側道路に下関市道路元票なるものがあります。
これは、道路の起点を示すもので、大正8年(1919)、旧道路法の制定により全国に設置されたものの一つです。
この地点は、下関市東南部町158番地先で、東京日本橋に設置された日本の道路の起点となる日本国道路元標には、下関市までの距離が1076粁と記されています。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.04《下関の台所から世界の唐戸市場へ》

北浦街道 お宝エピソード No.04《下関の台所から世界の唐戸市場へ》

昭和8年、彦島との合併、西日本随一の規模を有する下関中央魚菜市場(のちの唐戸市場)の落成式等が行われ、「全市興奮のるつぼ」と当時の新聞の見出しが躍りました。
市民の入れる魚市場として活気にあふれていた下関の台所、唐戸市場は、唐戸地区ウォーターフロント計画により、平成13年新しく生まれ変わり、海外からも多くの観光客でにぎわう下関の顔の1つとなりました。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.05《海防の要衝 堂崎の渡し》

北浦街道 お宝エピソード No.05《海防の要衝 堂崎の渡し》

亀山八幡宮の高台は、海の中に突き出た島のような地形で、東側に九州への渡し場があり「堂崎の渡し」と呼ばれていました。
いつの頃からかは明らかではありませんが、15世紀の大内時代の「大内家壁書」という文書に渡し賃などが書かれています。
海峡は交通の要であり、海防の要衝でもあったこの地には、江戸時代には、「津口の番所」が設けられ、常時役人が詰めていました。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.06《聖フランシスコ･ザビエルの下関上陸》

北浦街道 お宝エピソード No.06《聖フランシスコ･ザビエルの下関上陸》

ポルトガルを出て8年後の1549年、鹿児島に上陸したキリスト教宣教師ザビエルらは、西国の覇者大内義隆に会うため、翌年11月頃本州最初の地である下関に上陸しました。
大内領内に布教を認められたザビエルは、1586年には下関に教会堂を建て、キリスト教布教の一拠点になりました。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.07《関の氏神 亀山八幡宮》

北浦街道 お宝エピソード No.07《関の氏神 亀山八幡宮》

下関六十か町の氏神「関の氏神」で奉斎され親しまれている亀山八幡宮は、山陽道の起終点、九州西海道や北浦街道への交通の要衝に立地し、多くの人々が行きかって来ました。
亀山八幡宮の大鳥居を登ると、境内には世界一のふく像を始め、多くの史跡、石碑がありゆっくりと散策することができます。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.08《日本一の大鳥居と野球の神様》

北浦街道 お宝エピソード No.08《日本一の大鳥居と野球の神様》

関の氏神の亀山八幡宮の正面に立つ大鳥居は、御影石製鳥居としては日本最大の鳥居で昭和8年に建立されました。
徳山沖の黒髪島産の白御影石造りで左右の柱のつなぎ目がありません。
この鳥居の「山」の字のところに野球のボールが見えます！
昭和33年当時、近所の営業所の従業員が野球の練習をしていて挟まったそうですが、その後下関商業や早鞆高校が甲子園で相次いで大勝利を納めたため、今では野球の神様とも言われているそうです。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.09《床屋発祥之地》

北浦街道 お宝エピソード No.09《床屋発祥之地》

鎌倉時代の中期、当時亀山天皇に仕えていた京都御所の武士藤原基晴がある事件の責任をとって職を辞し、長門国下関に下りました。
基晴親子は、其の頃下関で髪結をしていた新羅人からその技術を学び、往来の武士を客とした髪結所を開設しました。
この髪結所に、床の間があったことから、いつしか床の間のある店→床場→床屋という屋号で呼ばれるようになったそうです。
このことから床屋という言葉は、下関が発祥の地となり全国に広まっていきました。
この石碑は、平成7年、当時下関理容美容専修学校の小野孝策理事長の調査、研究の成果により設置されました。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.10《世界一のふく像》

北浦街道 お宝エピソード No.10《世界一のふく像》

下関のふくの発展に偉大な功績を残した人物に、「ふくの小野」と呼ばれた下関唐戸魚市場の小野英雄社長がいます。
平成元年、山口県の魚が「ふく」に決まりそうだと聞いた小野は、ふく銅像再建委員会を結成し、東洋海事工業社長の橋本才平に相談し、世界一の銅像が制作されました。
平成2年9月29日、「フクフク」の日、亀山八幡宮境内で盛大に挙行された除幕式では、感無量だったと小野は述懐しています。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.11《日本発のトップレディ 伊藤梅子》

北浦街道 お宝エピソード No.11《日本発のトップレディ 伊藤梅子》

慶応元年、刺客に襲われた伊藤博文は亀山八幡宮の境内で、茶屋のお茶子だった木田梅子に助けられたのが縁で、翌年夫婦になりました。
初代内閣総理大臣になった伊藤博文の妻となった梅子は、常々身だしなみに気を配り、和歌や英語の習得にも努めるなど婦徳の鏡とされ、良妻賢母の典型と称されるまでになったのです。
名池の井戸のほとりに所帯を構えたことから、その家を「名池庵」とか「芳梅書屋」と呼ばれていました。
お亀茶屋跡は亀山神社境内に、居住地銘板は田中町15番に、名池の井戸はその銘板から西に90mのところにあります。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.12《遊女おかめの人柱と「お亀銀杏」》

北浦街道 お宝エピソード No.12《遊女おかめの人柱と「お亀銀杏」》

昔、亀山八幡宮の丘は、潮の干満により陸続きとなったり、島になったりする海岸でしたが、ここに船着場をつくることになりました。
しかし、工事が難航したため人身御供の人柱募集の触れを出したところ、申し出たのは天然痘を患って顔にあばたのある「おかめ」という遊女だけでした。
美しい月明かりの夜、多くの人の見守る中、おかめが海に身を沈めると工事は着々と進み完工となったということです。
人々はおかめの供養のため銀杏の木(現在の樹は2代目)を植え、菩提を弔いました。
いつの頃からか八丁浜踊りのお囃子で、“えらいやっちゃ”と讃えられるようになったのはこのおかめさんのことです。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.13《国の重要文化財 英国領事館》

北浦街道 お宝エピソード No.13《国の重要文化財 英国領事館》

唐戸町の一角に建つ赤レンガの旧下関英国領事館は、近接する旧秋田商会ビルや南部町郵便局と伴にかつての繁栄を象徴する洋館として有名です。
この領事館は、イギリスの駐日公使であるアーネスト・サトウが、下関の将来性を高く評価し本国に領事館建設を進言したことによって、明治34年に開設されました。
現存する最古の領事館建築物であり、歴史的価値が極めて高いこの建物は平成11年に国の重要文化財に指定されました。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.14《日本最初の屋上庭園 旧秋田商会》

北浦街道 お宝エピソード No.14《日本最初の屋上庭園 旧秋田商会》

大正4年に建築された旧秋田商会の社屋兼住宅もまた、日本の近代建築史を代表する建築物です。
西日本で最初の鉄筋コンクリート造りで、地上3階、地下1階、2,3階の内部には和室をしつらえ、屋上に庭園と茶室を設けてあり、都市空間の巧みな活用例として今日まで注目を集めています。
現在では、観光情報センターとして建物内部を公開しています。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.15《日本一古い現役の郵便局舎》

北浦街道 お宝エピソード No.15《日本一古い現役の郵便局舎》

明治4年(1871)西之端町に開設された「赤間関郵便取扱所」は、明治33年(1900)、現在の南部町に新築移転しました。
これが「下関南部町郵便局」で、現役では最古の様式局舎です。
この建物は逓信省関係に優れた作品を残す三橋四郎の設計です。
同局舎は平成13年(2001)「登録有形文化財」に指定されました。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.16《赤い郵便ポスト発祥の地》

北浦街道 お宝エピソード No.16《赤い郵便ポスト発祥の地》

1901(明治34)年に誕生した赤色・円筒型・鋳鉄品の郵便ポストは、下関市南部町の「俵谷高七」により考案されました。
発明家「俵谷高七」は現在の南部町に居住し、指物師として生計をたてるとともに、郵便局の郵便作業用具の製作、改良に取組んでいました。
そのかたわら、自動切手葉書販売機等の発明考案に没頭し、当時としては画期的な発明を次々と生み出していたのです。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.17《近代化遺産 近代先人顕彰館》

北浦街道 お宝エピソード No.17《近代化遺産 近代先人顕彰館》

大正12年に建てられた旧下関電信局電話課庁舎は、下関の近代化遺産の注目すべき初期洋風建築の一つです。
この建物は、建築界に大きな足跡を残した山田守の初期作品で、老朽化に伴い解体を決定した市に対して、平成11年、市民が激しい保存運動を展開して守り抜いたものです。
平成20年に、近代先人顕彰館「田中絹代ぶんか館」と名を変え、装いも新たになりました。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.18《青春交響の塔》

北浦街道 お宝エピソード No.18《青春交響の塔》

はい！からっと横丁の海側には、彫刻家澄川喜一による高さ10ｍの大きな彫刻があります。
これは、激動の維新を共に駆け抜けた高杉晋作と坂本龍馬の厚き友情を表現したものです。
高杉と龍馬は、小倉戦争で共に戦った盟友でもあり、高杉は龍馬の身を心配して護身用のピストルを送った仲でした。
同所の石碑には古川薫の両人に対する熱い詩があります。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.19《馬関越荷方役所跡》

北浦街道 お宝エピソード No.19《馬関越荷方役所跡》

江戸時代、馬関は西国一の大湊でした。
北越方面から北前船で回送してくる米や昆布などの積荷を「越荷」といって、これを取り扱う業務を行っていた所が「馬関越荷方役所」でした。
越荷の中継地として、萩本藩は藩直営の倉庫業、金融業を営み莫大な収益を上げました。
これが洋式銃や軍艦購入に充てられ、維新回天の財源ともなるのです。
高杉晋作は、この馬関越荷方頭人を経て海軍総督になっています。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.20《ふくの恵比寿神社》

北浦街道 お宝エピソード No.20《ふくの恵比寿神社》

あるかぽーとの山側に恵比寿神社の小さなお社があります。
下関ふく連盟が2月9日の「ふくの日」に豊漁や航海安全、商売繁盛を願って祈願祭をやることは風物詩のひとつでもあります。
この神社には狛犬ならぬ愛嬌のある波乗りふくの像があります。
また、菅原道真が大宰府に流される途中に立ち寄って休憩したことから「菅原神社」とも呼ばれています。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.21《幽霊祭りの永福寺》

北浦街道 お宝エピソード No.21《幽霊祭りの永福寺》

山陽道の起終点の一里塚跡のある永福寺は、幽霊祭りで有名です。
病で若死にした娘が、不仲な両親を心配して成仏できないから両親を諭してほしい、と幽霊になって住職の枕元に現れたというのが、その由縁と言われています。
心優しい娘の絵は、年に一度7月に御開帳されますが、このお寺は「港の見える丘の径(みち)」のコースの途中にあります。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.22《最大の廊 大阪屋跡》

北浦街道 お宝エピソード No.22《最大の廊 大阪屋跡》

古くは豊臣秀吉の時代から続く下関の遊郭の中でも最も大きな廓「大坂屋」は、現在の東京第一ホテル下関の場所にありました。
壇ノ浦で敗れた平家の女官たちが、安徳帝の命日に参拝する先帝祭の上臈道中は大坂屋から出発していました。
上の写真は、伊藤博文が「鎮海楼」と名付けた大正時代のものですが、かつて「対帆楼」とも呼ばれた大坂屋は、伊藤博文ら幕末の志士達も集った維新回転の歴史の舞台でもあったのです。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.23《赤間関最古の神社 稲荷神社》

北浦街道 お宝エピソード No.23《赤間関最古の神社 稲荷神社》

末廣稲荷神社は、平安時代から赤間関最古の神社として地域の繁栄と守護神として信仰されてきました。 
神社の麓はもと稲荷町といって、日本の廓の発祥の地ともいわれています。
下関は江戸時代の初め頃から北前船の寄港地となり、西の浪速(大坂)と称されるほど繁栄し、稲荷町の名は全国に鳴り響いていたのです。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.24《幕末の志士の舞台となった稲荷町》

北浦街道 お宝エピソード No.24《幕末の志士の舞台となった稲荷町》

国内でも最も格式の高かった遊郭街であった稲荷町(現赤間町)の裏手には裏町があり、一つの繁華街を為していました、いわゆる花街です。
由緒ある地名が失われることを惜しみ、昭和61年「旧赤間関稲荷町跡」の町名顕彰碑が建立されました。
赤間町は赤間関から関をとった町名ですが、古くは赤間丁とかアカマノ丁と言っていたそうです。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.25《高杉晋作 辞世の句》

北浦街道 お宝エピソード No.25《高杉晋作 辞世の句》

希代の革命戦略家「高杉晋作」は、吉田松陰と出会い、強烈な影響を受け、文久3年(1862)画期的な軍隊「奇兵隊」を結成します。
元治元年(1863)、英仏米蘭四国連合艦隊の下関砲撃事件では長州全権使節として和議を結び、小倉戦争では幕府との戦いに勝利するなど日本の歴史に名を残しました。
しかし、慶応3年(1867)、持病の肺結核のため、「面白きこともなき世をおもしろく  住みなすものは心なりけり」の辞世の句を残し27歳の若さで没します。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.26《竜馬の逸話》

北浦街道 お宝エピソード No.26《竜馬の逸話》

国内屈指の遊郭街であった稲荷町は、幕末の志士達が多く足を運び、遊興の場であるとともに政治談議の舞台でもありました。
この界隈には町一番の大店(おおだな)「大阪屋」があり、高杉晋作や伊藤俊輔(博文)らも出入りした「油安」など多くの店が軒を連ねていました。
坂本龍馬が「宮屋」の鬼瓦を切ったという逸話も残っています。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.27《市民の誇り 初代市長と亀屋薬舗》

北浦街道 お宝エピソード No.27《市民の誇り 初代市長と亀屋薬舗》

下関の初代市長伊藤房次郎が当主となった亀屋薬舗は、文禄元年(1592)から亀屋の号で薬屋を始めたといわれます。
15代喜三郎がつくった化膿、あかぎれの治療薬「致新膏」は大評判で「關の惣嫁にやりたいものは、亀屋の致新膏に竹のへら」という歌も作られたほどです。
2代後の伊藤房次郎は「關の町誌」を著しています。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.28《下関最古級の現役薬局と關の町誌》

北浦街道 お宝エピソード No.28《下関最古級の現役薬局と關の町誌》

我が国に初めて市制が施行されたのは明治22年、県下でただ1つの市として赤間関市が誕生しました。
この時の初代市長が、伊藤房次郎です。
彼は、当時西之端にあった薬商亀屋(伊藤家、現赤間本通り)に養子として迎えられ、大いにのれんを盛り立て、幕末には当主となります。
4カ国連合下関砲撃事件など風雲急を告げるとき、房次郎は藩に軍艦購入の費用など多額の献金を行い、新時代の到来に貢献します。
そして、新しい地方行政の区長就任、続いて県会議員、当時赤間関商法会議所頭取を経て、下関の草創のリーダーとなり、郷土の発展の礎となるのです。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.29《繁盛していた唐戸界隈の商家》

北浦街道 お宝エピソード No.29《繁盛していた唐戸界隈の商家》

山尾文花堂(左上)は、名池にあり屈指の文房具店で小売と卸売りを商んでいました。
ライオンインキが横文字で書かれています。
尼安本店（左下）は、引接寺の近くにあって、洋酒、缶詰などの輸入品やウニの製造販売をしていました。
秋本秋豊堂(右上)は、本店は入江町、支店が赤間町にあり、創業は明治12年で市内屈指の老舗です。
錦波楼旅館(右下)は、唐戸町にあり、乗船予定客の宿泊もうかがえ、大阪商船の荷物を取り扱う回漕部もありました。
いずれも明治末年頃の写真です。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.30《五穀豊穣の神 貴船神社》

北浦街道 お宝エピソード No.30《五穀豊穣の神 貴船神社》

貴船町という地名は、赤岸通りの入り口右に貴船神社があることによります。
貴船の地域は、古い時代には唐戸の湾が深く入り込み、平らな地域では田畑があり、その五穀豊穣を願って神様が祭られたのが由来のようです。
赤岸という地名は、文禄年代(16世紀)からあったようで、現在では想像がつかないような風景が拡がっていたようですね。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.31《赤岸通り》

北浦街道 お宝エピソード No.31《赤岸通り》

北浦街道の一部でもある赤岸通りが、平成28年度下関市景観賞（風景・まちなみ部門）を受賞しました。
これは往時のまちなみの名残として、点在している店舗が今でも営業しており、地元の人々が街道のまちなみを大切に守ってきていることが評価されたものです。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.32《ハリスのフーセンガムゆかりの地》

北浦街道 お宝エピソード No.32《ハリスのフーセンガムゆかりの地》

いわゆるおじさん世代で、ハリスのフーセンガムを口にしなかった人はいないだろう。
チュウインガムやキャラメルなど製菓会社ハリス㈱の前進の「森又商会」は、昭和初期韓国や満州との貿易事業で大成功を収めた。
「日本のエジソン」とも呼ばれた創業者森秋廣が、当時森又商会の自宅兼事務所として使っていた建物が貴船町の旅館玉椿支店だ。
昭和30 年代、東のロッテ、西のハリスと呼ばれ子供達に大人気だった。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.33《空襲後の市庁舎》

北浦街道 お宝エピソード No.33《空襲後の市庁舎》

かつて市役所庁舎が貴船町にあったことがあります。
明治41年現庁舎の西隣にあった市役所庁舎は昭和20年7月の空襲で焼失し、当時下関商工会議所、王江国民学校を経て、昭和21年12月に西部第七十四部隊跡地(上)へ移転しました。
現在の社会福祉センターの位置になります。
昭和30年2月、南部町に現庁舎が新築されるまでの約8年間ここで市役所業務が行われていたのです。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.34《国防拠点 下関要塞司令部跡》

北浦街道 お宝エピソード No.34《国防拠点 下関要塞司令部跡》

下関の要塞司令部は、西日本における国防の拠点で軍事的に重要な基地でした。
明治23年、要塞砲兵大隊の設置が決まると、貴船町一帯に兵舎、将校集会所、さらに上田中に弾薬庫、軍馬舎、練兵場が設置されました。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.35《堂々たる裁判所の門構え》

北浦街道 お宝エピソード No.35《堂々たる裁判所の門構え》

下関に裁判所ができたのは明治9 年のことで、南部の城山(現市庁舎辺り)に赤間関区裁判所として建設されました。
その後、治安裁判所と改称され、明治20年に現在の山口県総合庁舎の地へ移りました。(写真上) 昭和33年、現在の上田中へ移転するため建物は解体されましたが、この時の裁判所の門構えが今でも「みもすそ川別館」の入り口に残されています。
なんと！130年前の瓦と柱とは思えない堂々たる姿です。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.36《県内初の理容美容学校開設》

北浦街道 お宝エピソード No.36《県内初の理容美容学校開設》

「床屋発祥」の地下関に、県下初の理容美容学校ができたのは、昭和30年6月のことです。
戦前から徒弟制度で養成していた理･美容師を、厚生大臣指定の学校で養成するという理・美容師法の改正は、文化的な生活を目指す時代の要請でもありました。
折しも、現貴船町三丁目にあった下関市役所別館の移転に伴い、跡地の払い下げというチャンスが到来し、この地に「下関高等理容美容学校」(初代校長：当時下関理容師協同組合理事長 村田与一)が設立されたのです。
この時より、戦前旧陸軍の重砲兵連隊だったつわものの跡地から、ファッション文化の担い手たちが数多く巣立っていくのです。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.37《椋野トンネル》

北浦街道 お宝エピソード No.37《椋野トンネル》

貴船町と椋野を結ぶ椋野トンネルは昭和37年4月に開通しました。
これにより、旭、後田方面を経由しなくてもよくなり、貴船町赤岸通りは大変化があったと言います。
椋野トンネルがない時代に行き来していた上の細い道路には、椋野遊園地の名残の門柱が残っています。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.38《航空界・洋裁界の功労者 佐村夫妻》

北浦街道 お宝エピソード No.38《航空界・洋裁界の功労者 佐村夫妻》

長府功山寺の境内に『航空界洋装界功労者佐村福槌君夫妻之碑」が建っています。
佐村福槌は、日本人初の飛行免状を取得し、ハリウッドに佐村飛行学校を開校しました。
また、当時ロサンゼルスで洋裁学校を開いていた南地よね(のちの佐村福槌の妻)も、この学校に入校し、東洋で第1号の女性飛行士となります。
夫妻は、アメリカを引き揚げ、大正12年に日本の洋裁公認学校の草分けとなった関門高等洋裁学校を現貴船連合町民館の地に創設します。
功山寺の石碑は、航空界並びに洋装界に貢献したこの佐村夫妻を称えて建立されたものなのです。
除幕式で当時の福田市長は「国宝的な偉大な両先生は下関の名誉です。」とあいさつをしています。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.39《我が国オペラ界の草分け 藤原義江記念館》

北浦街道 お宝エピソード No.39《我が国オペラ界の草分け 藤原義江記念館》

関門海峡を見下ろす阿弥陀寺町の高台に、われらのテナーと呼ばれた日本オペラ界の開拓者「藤原義江」記念館があります。
下関稲荷町の琵琶芸者坂田キクとイギリス人で瓜生商会の支配人である父との間に生まれた彼は、「藤原歌劇団」を創設するなど、日本の歌劇界に偉大な足跡を残しています。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.40《林芙美子生誕地》

北浦街道 お宝エピソード No.40《林芙美子生誕地》

「花のいのちはみじかくて、苦しきことのみ多かりき」、あふれる詩情でベスト・セラー作品を発表し、円熟のさなか、四十歳代半ばで急逝した林芙美子は明治36年下関に生まれました。
「私は宿命的に放浪者である。私が生まれたのはその下関の町である。」出世作『放浪記』の冒頭の、有名な文章です。
誕生の碑は田中町の五穀神社境内に、右上の詩碑は亀山八幡宮の境内に、そして、「元気な子」の一文が刻まれた記念碑は名池小学校の一角にあります。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.41《林芙美子の通った小学校》

北浦街道 お宝エピソード No.41《林芙美子の通った小学校》

明治36年下関市田中町で生まれた林芙美子は、名池小学校に4年生まで在籍しています。
その後、行商の母と各地を転々とし、その苦労の人生の中から「放浪記」などの名作を生み出し、女流作家として中央歌壇で不動の地位を得るのです。
「放浪記」で「その頃の私はとても元気な子供だった。」と書いている芙美子でしたが、47歳の短い生涯を閉じることとなるのです。 

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.42《童謡詩人 金子みすゞ》

北浦街道 お宝エピソード No.42《童謡詩人 金子みすゞ》

金子みすヾ、本名テルは明治36年現長門市に生まれ、大正12年下関に移り住み上山文英堂で働きながら童謡を書き、雑誌に投稿を続けます。
わずか5年間の間に、万物へのやさしさを込めた512編もの作品を綴り、若き童謡詩人の巨星と注目されながら、夫の冷遇により体調を崩し26歳という短い人生を終えます。
みすゞの清廉な詩は、現代の人々の心に響き感動を拡げ続けています。

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.43《金子みすゞ 詩の小径(こみち)》

北浦街道 お宝エピソード No.43《金子みすゞ 詩の小径(こみち)》

金子みすヾは下関の上山文英堂で働きながら創作活動を行いました。
唐戸界隈に点在するみすヾゆかりの場所には詩碑が設置され、みすヾの世界に想いを馳せながら散策を楽しめる「詩の小径」があります。
旧秋田商会ビルスタート→上山文英堂本店跡→金子みすヾ記念碑(寿公園)→黒川写真館跡→弁財天橋→商品館跡(上山文英堂支店)→詩碑「日の光」→詩碑「夏越まつり」→三好写真館跡→唐戸市場前ゴール
（所要時間約1 時間） 

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.44《マップ1》

地域づくり部会

北浦街道 お宝エピソード No.44《マップ1》

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.45《マップ2》

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北浦街道 お宝エピソード No.45《マップ2》

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.46《マップ3》

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北浦街道 お宝エピソード No.46《マップ3》

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.47《マップ4》

地域づくり部会

北浦街道 お宝エピソード No.47《マップ4》

【地域づくり部会】北浦街道 お宝エピソード No.48《マップ5》

地域づくり部会

北浦街道 お宝エピソード No.48《マップ5》